本日2月14日から2月18日までは「立春」の末候です。
2月4日の立春からもう10日経ったんですね。
立春とはいえ、関西でも珍しく本日は雪景色。
寒くて体も縮こまってしまいます。
さて…タイトルにあります「独活」のお話なんですが、これはこのまま読むと
「うど」
でございます。
食材としては「うど」なのですが、漢方の世界では
「どっかつ」
と読みます。
これを見る度に、薬膳仲間と「お一人様活動みたい…」なんて事を言ってたりしたもので、ついついこの生薬を目にすると
「お一人様か…」と思って、ニヤニヤしていたのですが。
そんな私が、先日からこの独活ライフを送る様になっているんです。
遡る事半年前、このブログにも書いたのですが、人生初のぎっくり腰を経験いたしました。
幸いにも長引かずに済んだのですが、その頃から背中が結構痛む様になりまして…。
仰向けになって寝ると背中がつった感じになってどうも痛い。
病院に行って診て貰ったのですが、湿布を処方してもらってそれで終わっていました。
確かに湿布をしている時は、まぁ和らぐのですが、もともと肌が弱い事もあって湿布を背中に貼っている状態がどうにもこうにも我慢出来ない。
そんな背中の痛みは、私の睡眠時間をどんどん削る様になりました。
今まで5~6時間はしっかり眠れてた体だったのですが、この頃から背中の痛みで2時間もすると目が醒めてしまう状態が続きました。
しかも起き上がる時も背中が痛くて1人じゃ起き上がれないという情けない状態に。
家人に背中をさすって貰いながら、ゆっくりゆっくり起き上がるという、この年にして介助の必要な体になってしまった!?と、ちょっと目が泳いでいる状態でした。
このまま酷くなったら寝たきりになるのかな…とか、いや、寝たきり以前に寝てる姿勢が痛いから、寝たきりも辛いじゃないか…と、本当にあれこれ思っておりました。
そして何よりも辛かったのは、日増しに寝不足になっていく事…。
目も頭も「眠い」と信号を送っていて、いつでも眠れるのに、背中が痛くて熟睡が出来ず…な状態。
そして先日、漢方の講座を受講していたのですが、その先生が希望者に問診をして下さるとの事だったので、私も診て貰いました。
舌診もして頂いたのですが、睡眠不足の症状が舌にしっかり出ているとの事で、ちょっと深刻な(寝不足の)状態になっているとの事でした。
寝不足による心熱が酷かったのが去年の秋頃、胸の辺りには赤い発疹が沢山出来ており、動悸も激しい日々でした。
そして今年に入ってからも睡眠不足は続いており、私自身ももう体力的に限界を感じていた所でした。
そんな私に処方してくださったのが
独活葛根湯
でした。
先生曰く「葛根湯でも良いですよ」との事だったのですが、家人の肩こり(50肩)にと、以前買って居たものがあったのでそれを飲む事に。
漢方薬だし、そんなに即効性もなかろう…と思いながら、とりあえず飲んだのですが。
その夜、半年ぶりに朝まで熟睡!
しかもしかも、
朝になっても背中が痛くないんです。
どういう事よ??
と本当にびっくりだったのですが、「葛根湯」は風邪の引き始めのゾクゾクする時や、関節痛が出始めた時に飲むお薬ですが、実は肩こりや筋肉痛などにも用いられます。
その葛根湯をベースに鎮痛と抗炎症作用のある「独活」「地黄」などを加えたのが「独活葛根湯」です。
こちらは、辛い肩こりや五十肩などの処方に用いられているものなんです。
葛根湯よりも鎮痛作用が高い、と言う事になるでしょうか。
独活は独活(ウド)の根茎を乾燥させたもので、次の効能があります。
[効能]発汗、鎮静、鎮痙、鎮痛、消炎
[用法]関節炎、リウマチ、頭痛、歯痛、筋肉痛、風邪、眼疾患、皮膚のそう痒など
[性味]辛・苦、微温
現在も飲み続けてみておりますが、夜ぐっすり眠れる様になって幸せです。
それにしても…先日の漢方の先生、受講者の大半の問診を行っておりましたが、積み重ねた経験というのは本当に大きいものなんだなぁと思いました。
そもそも私の背中の痛みは、冷えからだったり血行不良などから起こっているので、その辺も含めて改善していかねばです。
1人で起き上がる事が出来なくなりつつあり、本当に不安だったのですが、現在
本当の意味での「独活」が行える様になりました♪
先生に感謝感謝です!
これまで漢方薬を自分自身が必要と思った事がなかったのですが、今回の経験を経て…今年の課題である「方剤学」「中薬学」の2つの勉強、しっかり進めていこうと思います。
薬膳のお話をこのブログでは綴っていきますが、生薬のお話も時々交えながら、2週目の菜時記(歳時記)を進めて行く予定です。
勉強せねば!
【関連リンク】
・
立春末候「魚氷を上る」(2013年)
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