ゆりぽむ通信別館◆薬膳菜時記館◆



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41候:処暑次候「天地始粛」~秋の食材選び。

本日8月28日から9月1日までは「処暑」の次候です。

日本の略本暦、中国の宣明暦共に

「天地始粛」(てんちはじめてさむし)

とありました。

ようやく暑さが鎮まるという意味のこの時期、今週に入って水の温度が少し下がったなぁ…などと感じ、朝晩の風にようやく「涼しさ」が少し感じられる様になってきました。
空もふと秋を感じさせてくれるような、そんな雰囲気です。

さて、前回は「秋の症状の特徴」を挙げましたが、今回は秋の薬膳を作る上での食材選びのポイントをまとめました。
「潤肺」「潤燥」「生津」「滋陰」「健脾」などが挙げられます。
また秋の薬膳といえば、、肺の働きを高める食材が多い「白い食材」を選ぶのも1つのポイントとなっています。

■生津(水分を補うもの)
豆乳、豆腐、白きくらげ、白うり、きゅうり、おくら、アスパラガス、オリーブ、ズッキーニ、冬瓜、蓮根、トマト、桃、りんご、牛乳、ヨーグルト、甘酒、緑茶など

■潤燥(乾燥状態を潤わすもの)
白砂糖、豆腐、黒胡麻、白胡麻、かりん、バター、胡麻油、鶏卵など

■潤肺(肺を潤すもの)
やまいも、はちみつ、銀杏、松の実、くわい、オリーブ、白きくらげ、れんこん、いちじく、すだち、かぼす、バナナ、みかん、白魚など

■滋陰(陰を補い、清熱し潤いをもたらすもの)
やまいも、黒豆、にんじん、かき、鴨、チーズ、ビール、白ワインなど

■健脾(消化呼吸を促進し、消化力の低下を補うもの)
泡、うるちまい、きび、くろまい、玄米などの穀物類、じゃがいも、やまいも、黒豆、だいず、アーモンド、栗、ちんげんさい、にんじん、れんこん、ヤマブシダケ、いわし、はも、ぶり、牛肉、鶏卵、白ワインなど

秋分前の今の時期は、夏の名残が残っている「温燥」の時期なので、熱をしずめて津液不足を補う、涼性、苦味、甘味などの食材で滋陰潤肺、健脾生津を行います。
秋分後からは寒くなってくるので、温性・辛味・酸味の食材を用いて、滋陰温肺をおこなっていきます。

この夏は全国的に猛暑日が続き、名ばかりの「秋」でまだまだ暑い日が続いております。
我が家では、暑く感じた朝はちょっとひんやりしたものを朝食に取っています。
「朝麺」と題して、喉越しのよい麺類が食卓に並ぶのですが、野菜たっぷりの「ヤサ麺」をこの夏は作っています。

写真は先日の朝食の「アンチエイジング薬膳ヤサ麺」です。
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麺に色々な野菜を加えて嵩上げし、中華麺は1玉で2人分です。
豆乳や胡麻を使ったスープをかけて、生津潤燥です。

作り方はメインブログで紹介していますので、良かったらご覧下さいませ。

野菜たっぷりのアンチエイジング薬膳♪コングクス風五色ヤサ麺


次回は、秋の養生法についてまとめていきたいと思います。

本日も最後までお読み下さりありがとうございました。
次回更新の時は9月に入っていますね。
少しずつ少しずつ、秋に近づいてきています。

それではまた次回に!




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by yuri_yakuzen | 2013-08-28 14:43 | 二十四節気(2013年度)

40候:処暑初候「綿柎開」~秋の症状の特徴。

本日8月23日から9月6日までは二十四節気の「処暑」です。
暑さが少し和らぐ頃で、農便覧では「陽気とどまりて、初めて退きやまむとすれば也」とあります。
陽気が留まるどころか、まだまだ活発になっている様な気になるほどの猛暑続きですが、日暮れの時間などは確実に早まっており、やはり秋へ秋へと時は進んでいるのだなぁと感じます。

今日から8月27日までは処暑の初候と言う事で、

日本の略本暦では「綿柎開」(わたのはなしべひらく)
中国の宣明暦では「鷹乃祭鳥」(たかとりをはむ)

とありました。
宣明歴では鳥に関する事が多いのですが、今回も鳥の登場ですね。

さて、1つ前では「秋の特徴」として

・気温が下がる
・空気が乾燥する
・収斂する


といったものを挙げました。

今日はこの特徴が人間の体にどんな影響を与えるのかについてまとめたいと思います。

気温が下がって空気が乾燥してくる…と、気温も湿度も高い今のこのタイミングで聞くととても快適なものに思えてしまいますが、気温の低下と共に皮膚が収斂(引き締まり)汗をかかなくなり、乾燥によって気付いたら皮膚が乾燥する…と言った状態にもなってしまいます。

では体の中はどうでしょうか?


秋は五行では「金」となり、秋の五臓は「肺」です。
肺は「嬌臓」とも言われる場所で、「嬌」は「弱い」と言う事を意味しています。
肺は気管や気管支などで外と通じているので、他の臓器に比べると邪気も受けやすいと言えます。

季節固有の邪気としては、秋は「燥邪」(そうじゃ)で、燥邪は体の上部に乾燥症状が現れ、

・鼻、喉、唇、口などの乾燥
・空咳
・頭痛、発熱など
・肌荒れ
・便秘


などが挙げられます。

また秋は今の時期だとまだまだ夏に近い暑さがあり、秋の終わり頃は冬に近い寒さを持つという温度差も激しい季節なので、燥邪も「温燥」と「凉燥」の2つに分かれます。

夏の終わりの今の時期は「温燥」と言う事になり、冬に近づいてくると「凉燥」の症状が出始めます。
「温燥」は秋分より前の時期の特徴で、「凉燥」は秋分より後の症状になります。
「凉燥」になると、上記の症状に加え、悪寒が強くなるなどの「寒」の症状が出て来ます。

では、秋の薬膳を作る際はどんな食材を選べば良いでしょうか?

・肺は乾燥を嫌うので、肺の潤いや機能を高めるもの(潤肺)
・水分を生み出すもの(生津、滋陰)


といった点の他、夏バテで胃腸が弱ってくる時期でもあるので、消化器官を助ける食材なども組み合わせていきます。

次回は食材についてまとめていきたいと思います。

本日も最後までお読み下さりありがとうございました!
次回は5日後の8月28日の予定です。




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by yuri_yakuzen | 2013-08-23 11:47 | 二十四節気(2013年度)

39候:立秋末候「蒙霧升降」~秋の特徴と夏の薬膳粥。

本日8月18日から8月22日までは「立秋」の末候です。

日本の略本暦では「蒙霧升降」(のうむしょうこうす:深い霧が立ち込める)
中国の宣明暦では「寒蝉鳴」(ひぐらしなく:蜩が鳴き始める)

とありました。
日中の暑さはまだまだ続いていますが、何となく朝夕は若干過ごしやすくなった様な気がします。

さて…立秋も末候と言う事で、そろそろ「秋の養生」についてまとめていきたいと思います。

【秋の特徴】
秋は立秋から立冬までの3ヶ月を言います。
2013年は、8月7日から11月7日までとなります。
中医学では、陽気が徐々に少なくなり陰気が増してくる「陽消陰長(ようしょういんちょう)」と言われる季節です。
気温は下がり、空気が乾燥します。
また「収斂」しながら冬を迎える準備に入っていきます。

と、季節の特徴はこの様な感じですが

「気温が下がる」「空気が乾燥する」「収斂する」

といった季節の特徴があるので、これらがどんな風に体に影響を与えていくのかを、次回でまとめていきたいと思います。

と、秋の事をまとめつつ、まだまだ体は夏を引きずっています。
今朝は久しぶりにお粥を炊きました。
むくみ対策と言う事で、緑豆とはと麦を入れた薬膳粥です。
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美肌穀物と言われる「はとむぎ」は、漢方では「薏苡仁(ヨクイニン)」の名前で用いられ、利水清熱などに用いられます。
緑豆も同じく、清熱解書に用いられますが、こちらも利水作用の高い食材。
f0250305_10542350.jpg

今日は八寶茶(八宝茶)を冷やしたものなどを添えて朝食にしました。
利水作用の高いものは、出かける用事の無い休日に頂くのが良い感じです^-^

本日も最後までお読み下さりありがとうございました。
それではまた次回に!





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by yuri_yakuzen | 2013-08-18 10:59 | 二十四節気(2013年度)

38候:立秋次候「寒蝉鳴」~桃の冷製ポタージュで補気と生津。

本日8月12日から8月17日までは「立秋」の次候です。

日本の略本暦では「寒蝉鳴」(ひぐらしなく)
中国の宣明暦では「白露降」(朝露が降り始める)

とありました。

この猛暑続きで、秋の気配など微塵も感じないのですが、立秋を境に蝉の声が変わった様に思いました。
この時期、お盆と言う事もあって御供えの果物類のセットがあちこちの店頭に並び出しますが、いつもこの果物の中で目を引くのが「桃」なんです。

桃といえば、子供の頃から熱を出した時の定番だった事もあって、未だに「桃缶」はちょっと特別な存在。
ですが、この時期は御供えの果物で桃が登場するせいか、いつもは高値の花の「桃」がちょっと身近に。

そんな桃ですが、温性で体を温める作用があり、また生津や補気などの効能があります。
立秋後ですが、猛暑続きの今日この頃。
汗をかいて気や水分を失ってしまいがちな上に、エアコンもいつもより強めで生活する事も多いかと思います。
この季節の「桃」はある意味、とてもタイムリーな果物なのかもしれません。

【桃(もも)】
[性味]甘酸/温
[帰経]肺脾肝
[効能]生津、補気、活血、補血など
[適応]便秘、体力回復、口渇


この季節の桃の食べ方でとても好きなのが、桃の冷製ポタージュです。
これもデザート系の甘いものから、甘味を抑えたものまで色々な作り方があるのですが、私が作るのは甘味は桃の甘味のみで糖分は加えません。
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夏の疲れた体につめたい桃のスープはとてもご馳走です。
レシピはメインブログの「酒肴館」にて紹介していますので、良かったらご覧下さいませ^-^

大切な人と楽しみたい、桃の冷製ポタージュ

今日も最後までお読み下さりありがとうございます。
それではまた次回に!

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by yuri_yakuzen | 2013-08-12 00:14 | 二十四節気(2013年度)

37候:立秋初候「涼風至」~季節の変わり目は夏バテに注意。

まだまだ「秋」にはほど遠い暑さが続いておりますが、本日8月7日から8月22日までは「立秋」です。本日より、夏の見舞いも「残暑見舞い」になりますね。
立春からスタートした、暦と薬膳なブログですが、もう折り返し地点に来ております。
1年の半分が終わり、後半戦に突入しました。

さて、立秋は、秋の気配が表われてくるころとされ、「暦便覧」では

「初めて秋の気立つがゆゑなれば也」

とあります。

日本の略本暦、中国の宣明暦共に

「涼風至」(すずかぜいたる)

とありました。

天候が不安定になっており、各地で雷雨やゲリラ豪雨などのニュースが絶えませんが、本日あたりからまた猛暑が続くとの事で、天気予報などを見る度に気温の高さに驚いております。
熱中症なども気をつけないといけないのですが、夏バテにも注意したい所ですね。

夏バテって夏が終わってからやってくる、と昔聞いた事があり、その時はピンと来ませんでした。
その頃だと、夏の終わりと言うのは残暑も終わった10月頃をイメージしていたからです。
が、こうやって節気をなぞりながら生活をしてみると、本日は「立秋」で暦の上では夏が終わりました。
と言う事は「夏が終わってから」と言うのは、正に今と言う事になり、なるほどなぁと思いました。

7月中は結構私もアクティブに過ごしつつも元気だったのですが、先週末忙しかった事が一段落したのも手伝ってか、昨日あたりからややお疲れ気味に。
色々な疲れが出て来たかなぁ…と言う自分の体調の印象です。

さて、そんな夏バテですが、名前も「病名」でもなければ、これといった「病気」と言う訳でもないですが、夏バテの症状を見てみると

・全身の疲労感
・倦怠感
・食欲減退
・無気力
・下痢や便秘などの症状


などが挙げられるかと思います。
暑さによる食欲の低下や、室内(クーラー)と屋外の温度差による体調不良なども原因のうちかと思います。

まだしばらくは「夏の養生」も必要なこの時期。
夏の初めに食養生などをまとめておりますが、再掲しておきたいと思います。

■ほてった体のクールダウンには、体の余分な熱を取ってくれるもの。(清熱)
きび、はとむぎ、春雨、小豆、緑豆、アスパラガス、菊花、キャベツ、キュウリ、クレソン、香菜、セロリ、パイナップル、レモン、しじみ、昆布、ひじき、もずく、若布、緑茶、プーアール茶など

■汗をかいたら水分、ミネラルの補給(生津)
豆乳、豆腐、オリーブ、アスパラガス、オクラ、キュウリ、白瓜、ズッキーニ、トマト、マンゴー、桃、梅、牛乳、ヨーグルト、、緑茶、プーアール茶など

■汗をかいて失った気を補うもの(補気)
うるちまい、赤米、さつまいも、じゃがいも、やまいも、アスパラガス、枝豆、とうもろこし、えんどう、そらまめ、さくらんぼ、桃、鰹、たこ、まぐろ、牛肉、鶏肉など

■喉の乾きを補うもの(止渇)
キウイフルーツ、杏、枇杷、葡萄、メロン、りんご、レモン、など

暑さでイライラしたら、心を落ち着かせるものを(安神)
食材:玄米、小麦、青梗菜、蓮の実、ヤマブシダケ、あさり、いわし、しじみなど
嗜好品:烏龍茶、紅茶、ジャスミン茶、緑茶、赤ワイン、白ワインなど

下記リンクも合わせてご覧下さいませ。

【夏の養生】
夏の症状の特徴
夏の食養生
夏の養生法


夏バテ予防を行いながら、この8月も乗り切りたいですね。
今日も最後までお読み下さりありがとうございました。

それではまた次回に!


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~おまけ~

昨日まで蝉の声がかなり聞こえていたのですが、今朝あたりからちょっと静かになりました。
立秋の季の言葉には「蝉しぐれ」と言う、蝉が一斉に鳴き立てる様子と言うのがあるのですが、あれれ?と言った静けさです。

鳴いていたら鳴いていたで、賑やかだなぁと思いますが、ピタリと止んでしまうと「あらら?」と気になるという、何とも不思議な感じです。
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by yuri_yakuzen | 2013-08-07 12:14 | トップページ

36候:大暑末候「大雨時行」~空が黒くなったら要注意。

本日8月2日から8月6日までは「大暑」の末候です。

日本の略本暦、中国の宣明暦共に

「大雨時行」(大雨時々降る)

とありました。

時として大雨が降る、と言う事ですが、先日から各地で大雨が振り、雨の被害が出ています。
数年前から「ゲリラ豪雨」などと言う名前も登場していますが、空がにわかに暗くなったらいきなりの雷雨、と言う事がとても多いです。

これはある日の空模様ですが、黒い雲がやってきたと思ったら、三分後には目の前が見えなくなるほどの雨が降り始めました。
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この時の雨雲の様子はレーダーで見るとこんな感じです。
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この雨雲の移動がとても早く、あっと言う間に雨は止みましたが、この雨雲は移動しながら各地で大雨を降らせていました。

今年の立春から、このブログをスタートし、二十四節気・七十二候をなぞっておりますが、どの時期も「あ、ほんとだ」と思う事ばかりです。

大暑末候は8月6日までですが、それが終わったら「立秋」となります。
季節の移り変わりの早さに驚いてしまいますが、「夏バテ」と言うのは夏が終わってからやってくると言います。
つまり、立秋の頃から夏の疲れが、と言う事でしょうか。

今年の夏は、これまでに無いほどの忙しさに加え、自分でも驚くほどアクティブに過ごしています。
いつもなら、すっかりバテて食欲も無くしているはずなのですが、今年は食欲もありバテずに元気で過ごせています。

生活の中にゆるりと取り入れている薬膳のおかげでもあるのかな?
などとも思っています。

今日は天気の話になってしまいましたが、不安定な天候が続いております。
突然の雨などで、衣類を濡らして体を冷やしてしまう、なんて言う事もありますので、くれぐれもご注意下さいませ。

今日も最後までお読み下さりありがとうございました。
それではまた次回に!


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by yuri_yakuzen | 2013-08-02 10:21 | 二十四節気(2013年度)


国際中医薬膳師が綴る季節の薬膳コラムです。

by yuri_yakuzen
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数あるブログの中から、当ブログにお越し頂きありがとうございます。

食に関係するブログをいくつかやっているのですが、このブログはその中から「薬膳」に関する内容を取りあげたブログとして、誕生しました。

ゆるゆると綴って参りたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

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