本日9月2日から9月6日までは「処暑」の末候です。
日本の略本暦、中国の宣明暦共に
「禾乃登」(禾乃ちみのる:こくものすなわちみのる)
とありました。
そろそろ「稲」が実る頃ですが、この時期って雷が鳴る事も多いと思いませんか?
先日も、関西は雷がビカビカと光っておりました。
雷の事を「稲妻」と言うのは、稲穂が実るこの時期に雷が多く、昔は雷が稲を実らせていると考えられていた事が由来になっているそうです。
前回は、秋の食材選びとして
「潤肺」「潤燥」「生津」「滋陰」「健脾」などの作用のあるものをいくつか挙げました。
中医学を学びに名古屋に通っていた時、薬膳学に突入したあたりで、こういう食材の一覧を目にした時に、白ワインやビールなどの名前を発見し、何だかニヤニヤとしちゃったんですよねぇ♪
おまけに「チーズ」もそこに並んでいたので、秋の夜長に、チーズをつまみながらワインを飲んで滋陰するなんて、なんて素敵なのかしら♪♪なんて事を思っておりました。
そろそろそんな秋の夜長の時期ですが、秋の養生法はどういうものでしょうか?
「黄帝内経」の「四季調神大論篇」では、
秋三月、此謂容平。天気以急、地気以明。早臥早起、与雞倶興。使志安寧、以緩秋刑。収斂神気、使秋気平、無外其志、使肺気清。此秋気之応、養收之道也。逆之則傷肺、冬為飧泄、奉蔵者少
とあります。
秋の3ヶ月は、容平の季節と言われます。
容平とは、収めると言う意味と、成長がとまり調整すると言う意味で、自然界の全てものが成熟し収穫の季節と言う事になります。
空から強い風が吹き、大地には粛清とした気配が漂う。
秋の養生法は、鶏と同じ様に早寝早起きし、心安らかにし、心を外に働かせず肺気を清浄にすごします。
鶏と同じ様にとなると、朝日が昇れば活動し、日暮れと共に休むという事になります。
秋は「収斂」の季節ですが、まだこの時期は夏の暑さが残っており、夏の間開いていた肌のキメはまだ開いたままになっています。
ですが、朝晩の風はどこか秋を思わせる涼しいものにかわってきているので、風に当たりすぎる事により肺気を傷めやすい時期です。
この時期、呼吸器系統の疾患には注意せよ、と黄帝内経では言っているんですね。
また、秋は感情面でも「収斂」を心がけ、感情を高ぶらせず、気持ちを安定させるのが一番です。
心のあり方は、体にも繋がるものなので、この季節は穏やかに過ごしたいものですね。
秋の養生法に背くと、この時期に活動する肺気(呼吸器系統)が痛み、冬には下痢がちになる…と、さらに黄帝内経では続きます。
【秋の養生法】
・早寝早起き
・のんびりと静かに過ごす
・心も穏やかに
今の時代日暮れと共に休むのは難しいですが、早寝早起きを心がける事は難しい事ではないと思います。
「秋の夜長」と言いますが、昼が短く夜は長くなってくるこれからの時期、チーズと白ワイン片手に…も良いですが、ほどほどにして、休むのが一番ですね
本日も最後までお読み下さりありがとうございました!
季節の養生法を書く前に、毎回「黄帝内経」に目を通すのですが、読めば読むほど、なるほど納得なものが散りばめられていて、いつも「ほー!」とか「へー!」とか、驚きの連続です。
何度読んでも、発見があるものですね。
それではまた次回に♪
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