人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ゆりぽむ通信別館◆薬膳菜時記館◆



43候:白露初候「草露白」~五節句 重陽の節句と菊花。

本日9月7日から9月22日までは二十四節気の「白露」です。
秋3ヶ月のちょうど真ん中にあたるので、この時期を「中秋」と言います。

大気が冷えてきて梅雨を結ぶ頃で、農便覧には「「陰気やうやく重りて、露にごりて白色となれば也」とあります。
今週に入って暑さも和らいできており、昨日は朝夕とひんやりした風がようやく秋を思わせてくれました。
「白露」の名前を聞く頃、ようやく夏の暑さも一段落…と思えなくもありません。

今日から9月11日までは、白露の初候で

日本の略本暦では「草露白」(くさつゆしろし)
中国の宣明暦では「鴻雁来」(こうがんきたる)

とありました。

明後日9月9日は五節句のうちの「重陽の節句」です。
二十四節気とか五節句とか「節」と言う言葉が暦に出て来ますが、「節」と言うのは、唐時代の中国の暦法で定められた季節の変わり目の事。
特に、暦の中で奇数の重なる日を取り出して、奇数が重なると陰になるとして、それを避けるために行事が行われたと言う事です。
※陰陽説では「偶数=陰」「奇数=陽」

この中国の暦法と日本の農耕風習が合わさり、定められた日に宮中で邪気を祓う宴が催されたのが「節句」と言われる様になったそうです。

五節句には、奇数の重なる日が選ばれており、次の通りです。

人日(じんじつ:正月七日,七草の節句)→人日の節句
上巳(じょうし:三月三日,桃の節句)→上巳の節句
端午(たんご:五月五日,菖蒲の節句)→端午の節句
七夕(しちせき:七月七日,笹の節句)→七夕の節句
重陽(ちょうよう:九月九日,菊の節句)→重陽の節句


この中で結構マイナーな印象と言いますか、「そんなのあったの?」と思わず言われてしまうのが、明後日の「重陽の節句」じゃないかなぁと思います。
特に大きなイベントがある訳でもないし…と、そんな印象でしょうか?

重陽の節句の「9」と言う数字は、易学で陽数の極みである「9」が重なると言う非常におめでたい日なのだそうです。
中国では、この日に菊の花を飾り、邪気を祓い長寿を祈る風習があり、それが日本に伝わったとの事。
なので重陽の節句といえば「菊花」と言う風になります。

さて「菊花」と言えば、薬膳でもお馴染みのもので、活血や明目、解毒、鎮静の作用などがあるとされ、頭痛寒気、めまい、かすみ目などに使われています。

毎日のお弁当にお茶を持っていってもらっているのですが、目を酷使するので「明目茶」を作っています。
ベースになるのは、ウーロン茶やジャスミン茶などの茶葉を入れているのですが、そこに、目に良い「クコ」「菊花」をプラスしています。

この黄色いのが菊花ですが、普段は菊の花を丸ごと乾燥させた方を使っています。
43候:白露初候「草露白」~五節句 重陽の節句と菊花。_f0250305_10553245.jpg

これは菊花の色を残して板状に乾燥させたもので、原型はこんな感じです。
43候:白露初候「草露白」~五節句 重陽の節句と菊花。_f0250305_1056253.jpg

色が綺麗ので、料理に使っていますが、お茶用の菊花が切れた時にはこちらも使っています。

菊花も出回り始める時期ですので、重陽の節句に菊花を使った一品は如何でしょうか?
こちらは菊花と春菊をポン酢で和えた簡単な一品です。
43候:白露初候「草露白」~五節句 重陽の節句と菊花。_f0250305_10572220.jpg

良かったら作ってみて下さいね。


本日も最後までお読み下さりありがとうございました。
それではまた!



ランキングに参加しています。
下のアイコンをクリックして頂けるととてもとても嬉しいです♪m(_ _)m
にほんブログ村 料理ブログ 薬膳料理へ
にほんブログ村

by yuri_yakuzen | 2013-09-07 11:04 | 二十四節気(2013年度)
<< 44候:白露次候「鶺鴒鳴」~ぎ... 42候:処暑末候「禾乃登」~秋... >>


国際中医薬膳師が綴る季節の薬膳コラムです。

by yuri_yakuzen
メモ帳
数あるブログの中から、当ブログにお越し頂きありがとうございます。

食に関係するブログをいくつかやっているのですが、このブログはその中から「薬膳」に関する内容を取りあげたブログとして、誕生しました。

ゆるゆると綴って参りたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

最新の記事
カテゴリ
お気に入りブログ
外部リンク
検索
以前の記事
ブログジャンル
記事ランキング
ファン
その他のジャンル
画像一覧